介護について想うこと

父の介護を一人でやった。一人でやった。母は早くに亡くなった。私には妹と弟がいるが、父が亡くなる2年半は、彼らは全く介護に関与しなかった。そして、究極、彼らは父の通夜にも葬儀にも参列しなかった。父は無念だったと思う。10人に聞いても誰もが彼らの気持ちはわからない。彼らの心にはどんな闇があるのだろうか。

介護と一口に言うが、介護をした者にしかわからないことがたくさんある。

介護を受けるために行政との打ち合わせが多くある。ケアマネジャーとの介護計画なども頻繁だ。

介護施設に入居すると施設側との折衝も多い。

父との関係では、父は心配させまいとしてると思うが、「大丈夫」と言われ真実を話してもらわないと後々面倒なことになる。父には父の考えもあるので、意見が合わずイラつくことも多々ある。しかし、聞くことを知った。自分の成長になる。

介護で得られるものはたくさんある。自分が高齢になった時のことがイメージできる。こんな風に耳が遠くなるんだとか。

初めは、どうして私だけがという気持ちもあったが、ある時その気持ちを乗り越えた。自分の生んでくれた、育ててくれた親だ。小さい了見はやめよう。できる限りのことをやろうと。最期の最期まで「お前がいてくれたから、ここまで生きてこれた」この言葉は救いだ。

神様はいる。神様がいつも見ている。

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