㉓三度目の正直

やるだけのことはやったつもりだ。いや、やった。ビッグな契約を締結できる段階まできた。

いよいよ契約の日が明後日に決まった。契約に必要な書類を作り上げ、印鑑などの準備を終えた。あとは収入印紙を当日朝に購入する予定だ。

しかし、先方から連絡が入り、契約締結がキャンセルとなった。状況は聞いた。まだ望みがないわけではないことがわかり若干安心した。

それから1か月後、前回の障害もクリアできそうになり、2度目の契約日を決めた。心は揺れる。今度は大丈夫だと思いながらも、片隅では、また契約が流れたらどうしようという恐怖が襲う。初回は、自信がなかったから収入印紙を事前に買えなかったのかもしれない。

心配があると身体にさまざまな影響がある。この影響を把握してマイナス思考の対応策を決めておくのはどうだ。

目覚めてからマイナス思考が始まる。血管が縮む感じがする。頭痛がする。夢見が悪い。目に入る風景が暗くなる。

ケータイの呼び出し音がなる。悪い予感がした。またもや契約日が延期となった。いろんなことが頭を横切る。すべてをマイナスに考えてしまう。これまでの行いが悪かったのではないかとまで考えるようになる。

とにかく心配しても何もならないことはわかっている。自分の力ではどうにもならない。まだゼロになったのではない。相手も努力していただいている。思考をプラスに持っていきたい。しかしまたもや「二度あることは三度ある」とマイナスに考える。否、「三度目の正直」だ。「三度目の正直」になる。3回目の契約日の連絡がくることを待とう。

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