⑬ プール

 スーッと水の中に入っていった。太陽の光が差し込み、水中はまさに水色だった。プールの淵を歩いていたボクはプールに落ちたのだ。いま考えると水を飲み、溺れただろう。今の自分は無かったかもしれない。

 父親が、救ってくれた。服を着たままプールに入り助けてくれた。大人になり、溺れた遊園地のプールを見ると、深さは膝くらいまでしかなかった。

 3歳が4歳の時だと思う。数十年も前のことだが何故か時々思い出す。

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